経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)は、取引先の倒産による連鎖倒産を防ぐための制度です。掛金を損金にできるため、リスク対策と税負担の平準化を両立できる制度として広く活用されています。
経営セーフティ共済に加入する3つのメリット
- 取引先が倒産したときに無担保・無保証で借入できる
- 掛金は税法上損金となる
- 解約時は返戻金(解約手当金)がある
1. 取引先が倒産したときは無担保・無保証の長期借入が可能
加入者の取引先が倒産し、売掛金などの回収が困難となった場合、無担保・無保証で共済金を借り入れることができます。
共済金の借入上限額は、回収困難となった売掛金などの金額または納付した掛金総額の10倍(上限額8,000万円)のいずれか低い額です。
また、取引先の倒産以外の理由で一時的に資金が必要なときは、返済期間1年の一時貸付金を借り入れることができます。
2. 掛金は損金計上、前納も可能
経営セーフティ共済の掛金は、毎月5,000円から20万円まで、5,000円単位で自由に設定でき、掛金の増額や減額も可能です。掛金は税法上の特例として損金となり、消費税は非課税です。
掛金の納付方法として、毎月の口座振替による納付のほか、前納制度があります。前納は、積立限度額である最大800万円までの範囲内で、月数を指定して納付します。
前納掛金は、前納期間が1年以内となる金額は、支払日の属する事業年度の損金として算入可能です。
3. 解約時は解約手当金として掛金が戻る
経営セーフティ共済は、契約者が任意の月をもって解約することが可能です。解約時は、掛金の納付月数などに応じた返戻金(解約手当金)が支払われます。
契約者の希望によって解約する任意解約の場合、掛金納付月数が12か月以上であれば、納付月数に応じて掛金総額の80%から100%が返戻されます。
経営セーフティ共済の3つのデメリット
経営セーフティ共済はメリットが大きい制度ですが、以下のようなデメリットもあります。
事業開始後1年間以上であることが必要
経営セーフティ共済に加入するためには、法人・個人事業主ともに1年以上の事業継続実績が条件です。
共済金貸付は実質的に利息がある
取引先が倒産したときに借入できる共済金貸付は無利子ですが、かわりに借入額の10%が掛金総額から減額されます。
解約手当金は課税対象
経営セーフティ共済の掛金は損金計上できますが、解約時に返戻される解約手当金は法人税・所得税の課税対象となります。
【2024年10月改正】解約後2年間は損金計上できない
2024年10月1日以降に経営セーフティ共済を解約して再加入する場合、解約の日から2年を経過する日までの掛金は損金として算入できないこととなりました。
この改正により、節税目的で経営セーフティ共済の解約と短期間での再加入をおこなうことが制限されることとなります。